痛みとは
痛みは、身体に生じた異常事態を知らせる警告としての反応ですが、多くの痛みは原因となる病態の改善とともに自然に軽減消失します。しかし、痛みが長引くと、慢性痛と言われる状態になり「痛みの悪循環」に陥ります。交感神経の緊張と運動神経が興奮することによって、血管の収縮や筋肉の緊張を起こします。その結果、血行が悪くなり、「痛みを起こす物質」の発生につながります。このような状態に陥った時や陥りそうな時には、身体的・精神的苦痛を適切にやわらげ消失させることが重要になります。
整形外科疾患の痛みにはfasciaの異常な緊張が関与しておりストレッチしたりマッサージを受けても改善しない状態になると交感神経の緊張までも生じる事になります。例えば肩こりが悪化し頭痛やめまい、吐き気等が生じたりする事もあります。また痛みは、病気の原因部位以外に精神的要因も関与します。
痛みの治療
一般的には痛みの治療は消炎鎮痛剤が広く使われます。文字通り痛みの原因となっている部位の炎症を抑える治療薬です。神経障害性疼痛治療薬は、神経伝達物質の過剰放出を抑えることで痛みをやわらげます。
ペインクリニックで行うブロック注射は「痛みの悪循環」を絶つ役割をします。ブロック注射が交感神経の緊張や神経の興奮状態を和らげます。またトリガーポイント注射は筋膜の固くなった部位に注射することで、筋緊張が和らぎ症状が軽減します。